デジタルウォレット決済と代替決済方法への対応方法

12月 13日 2024 | PayPal Editorial Staff

スマートフォンの普及により、デジタルウォレットは消費者に最も好まれる支払方法の1つになりつつあります。携帯電話での支払いのスピードとシンプルさが人気の理由となっており、現在、世界のeコマース決済の半分はデジタルウォレットを介して行われています。1

ビジネスにおける収益とコンバージョンの最大化を目指すには、顧客が希望する支払方法に対応する必要があります。この支払方法には、販売を行う国で普及しているデジタルウォレットや代替決済手段(APM)が含まれます。これらに対応することにより、より多くの売上を獲得し、支払い体験を向上させることができます。

以下では、デジタルウォレットとAPMに対応する方法とその設定方法、そしてPayPalの単一実装を通じてコンバージョンと売上を促進する方法についてご紹介します。

デジタルウォレットとは

デジタルウォレットとは、eウォレットまたはバーチャルウォレットとも呼ばれる、さまざまな支払方法を簡単に保管し、利用可能にするアプリを指します。デジタルウォレットは、クレジットカード、デビットカード、ギフトカード、ポイントカード、銀行口座、保険の詳細、コンサートチケット、会員カードなどの情報を保管するため、実際の財布のようにカードを持ち歩く必要はありません。

また、デジタルウォレットでは、データの保管だけでなく、ボタンをタップするだけで登録したアカウントを使用して支払いを行えるため、中小企業との取引が簡単になります。

デジタルウォレットの仕組み

デジタルウォレットは、次のような技術を活用して支払い手続きを合理化します。

  • 近距離無線通信(NFC)。NFCは店舗での非接触型決済において極めて重要な役割を持ち、スマートフォンと決済端末などの2つの端末が、通常数センチメートルの短い距離で情報を交換することを可能にします。
  • Bluetoothおよび磁気セキュア伝送(MST)。一部のデジタルウォレットはBluetoothを介した支払いに対応しているため、より幅広い環境での取引が可能になります。同様に、MST技術は従来の決済カードの磁気ストライプを模倣し、NFCに対応していない決済端末でもデジタルウォレットを利用できるようにします。
  • QRコード。QRコードは、簡単なスキャンにより、デジタルウォレットプラットフォームと決済システム間での直接の情報交換を可能にします。

伝送方法に関係なく、セキュリティは最も重要です。通常、デジタルウォレットは暗号化によってユーザーのデータを保護し、トークン化を利用して取引ごとに一意のワンタイム番号を生成します。一方、デジタルウォレットにアクセスするには、顔認証、指紋スキャン、またはPIN入力による認証が必要になる場合があります。

認証が完了すると、ユーザーは支払い時にデジタルウォレットを選択することができ、オンラインショッピングでカードの詳細を手動入力する必要がなくなります。店舗での購入の場合は、ユーザーが端末のロックを解除した後、支払方法を選択してモバイル端末を決済端末に近づけることで、迅速な非接触型取引を行うことができます。

デジタルウォレットの種類

一般的なデジタルウォレットの種類は次のとおりです。

  • PayPal。PayPalを使用すると、クレジットカードとデビットカードの保管、QRコード決済、クレジットカードのリワードの適用を簡単に行えます。2
  • Apple Pay。Apple PayはApple Walletに組み込まれており、対象のApple端末で利用できます。
  • Google Pay。Google Payは、Android OS端末向けの組み込み型デジタルウォレットです。
  • Alipay。中国のデジタル決済の要であるAlipayは、請求書の支払い、送金、金融サービスなど、取引以外のサービスも提供しています。

これらのeウォレットは、機能や利用可能な地域の範囲は異なりますが、現代におけるデジタルウォレットの普及を示しています。

代替決済方法(APM)

買い物客が、自国では人気があるものの、他の国では広く知られていない支払方法を希望する場合があります。これには、以下のような支払方法が含まれます。

  • 請求書受領後の支払い ドイツで人気のある、後払いによる支払いです。
  • iDEAL オランダで使用されている、銀行決済による支払いです。
  • Trustly ヨーロッパの多くの国で使用されている、ユーザーの銀行口座から直接支払う方法です。

買い物客が自国で一般的かつ人気のある支払方法を使用できるように、支払い画面にそれらの支払方法を実装しましょう。

ペイパルで利用できる代替決済方法に関する説明と、各支払方法の実装方法に関するガイダンスについては、代替決済方法のページをご覧ください

デジタルウォレット決済に対応する方法

買い物客がオンラインショッピングで選択したカードで簡単に支払いを行えるようにするには、サイトをデジタルウォレットによる支払いに対応させるだけです。その後は、顧客の支払い情報がデジタルウォレットに保管されるため、オンラインの支払い手続きを簡素化することができます。

デジタルウォレットのメリットと対応の容易性

デジタルウォレットなどの支払方法を提供することは、売り手と買い物客の両方に次のようなメリットがあります。

  • スピードと利便性の向上。デジタルウォレットでは顧客がタップで支払いを行えるため、オンライン決済が合理化され、カートの放棄を減らすことができます。
  • セキュリティの強化。デジタルウォレットには、暗証番号、指紋、ネットワークトークン化、顔のスキャンなどの認証が必要です。これにより、顧客の支払方法に関する情報の盗難を防ぎ、売り手を詐欺から保護することができます。
  • 今後に備えることが可能に。デジタルウォレットは、携帯電話に慣れ親しんだデジタルネイティブの消費者に人気の支払方法になりつつあります。つまり、デジタルウォレットに対応することで、大きな購買力を持つミレニアル世代とZ世代の買い物客に対応できるようになります。
  • 顧客がどこにいても、希望する方法で支払いを行えるようにするための詳細については、ビジネスページをご覧ください。

    1 2023年にはデジタルウォレット経由で13兆9,000億ドルもの消費が行われ、eコマースの50%、POSの消費者支出の30%を占めています。Worldpay (2024)、Worldpay Global Payments Report 2024: Digital Wallet Maturity Ushers in a Golden Age of Payments (デジタルウォレットの成熟が決済の黄金時代の到来を告げる)、https://corporate.worldpay.com/news-releases/news-release-details/worldpay-global-payments-report-2024-digital-wallet-maturity

    2 製品および機能の利用可能状況は、売り手の実装方法および所在地によって異なる場合があります。

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